後期高齢救急搬送傷病者の背景と転帰 −地域包括ケア病棟サブアキュート傷病者モデルとしての検証

  • 中山 大
    社団医療法人養生会 かしま病院 循環器内科
  • 中山 文枝
    社団医療法人養生会 かしま病院 放射線科
  • 佐々木 聡子
    社団医療法人養生会 かしま病院 放射線科
  • 大和田 泉
    社団医療法人養生会 かしま病院 総合診療科
  • 藤原 学
    社団医療法人養生会 かしま病院 総合診療科
  • 渡邉 聡子
    社団医療法人養生会 かしま病院 総合診療科
  • 石井 敦
    社団医療法人養生会 かしま病院 総合診療科

書誌事項

タイトル別名
  • 後期高齢救急搬送傷病者の背景と転帰 : 地域包括ケア病棟サブアキュート傷病者モデルとしての検証
  • コウキ コウレイ キュウキュウ ハンソウ ショウビョウシャ ノ ハイケイ ト テンキ : チイキ ホウカツ ケア ビョウトウ サブアキュート ショウビョウシャ モデル ト シテ ノ ケンショウ

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抄録

地域包括ケア病棟は介護を要する高齢傷病者の受け入れが重要な役割の一つであるが,その予後や転帰に関する情報は少ない。本研究では臨床モデルとして平成 29 年 1 月 1 日より 6 月 30 日までに救急搬送され入院した 75 歳以上の傷病者を抽出し,主病名,入院後の転帰等に関して調査を行った。観察期間中に 257 例の後期 高齢者傷病者が救急搬送され,125 例が入院した。上位主要病名は感染症(46 例)が最多で,次いで脳血管障害(20 例)であった。観察期間終了時に入院中の症例は 28 例,退院は 63 例,転院が 7 例,死亡退院が 27 例であった。結果,6 か月間の在宅復帰率が 90%,平均在院日数は 31 日であった。救急搬送された後期高齢者の約半数は入院が必要となり,看取り目的の搬送も少なくなかったが,生存症例の予後は比較的良好で,在院日数管理,在宅復帰率とも地域包括ケア病棟で十分に対応が可能な範疇であった。

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