末梢性T細胞リンパ腫の病理像を呈したメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患

書誌事項

タイトル別名
  • 症例報告 末梢性T細胞リンパ腫の病理像を呈したメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患
  • ショウレイ ホウコク マッショウセイ Tサイボウ リンパシュ ノ ビョウリゾウ オ テイシタ メトトレキサート カンレン リンパ ゾウショクセイ シッカン

この論文をさがす

抄録

近年,メトトレキサート(methotrexate;MTX)使用後に MTX 関連リンパ増殖性疾患(MTX-associated lymphoproliferative disorders;MTX-LPD)を生じた例が多数報告されている。今回,著者らは関節リウマチに対してMTXを内服中に,全身リンパ節の腫大,脾腫,副腎腫大,肺病変が新たに出現した 85 歳女性の症例を経験した。MTXの内服中止によりいずれの所見も軽快し,臨床的にMTX-LPDとの診断に至った。生検リンパ節の病理は,MTXLPDとしては比較的稀な末梢性T細胞リンパ腫であり,腫瘍細胞でのEpstein-Barr virus (EBV)陰性に対して,周辺にEBV陽性のB細胞が散見され,リンパ増殖にEBVの間接的な関与が推察された。関節リウマチをはじめとする膠原病の臨床では,免疫抑制薬の使用中はLPDの発現に注意し,早期発見と適切な治療が求められる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ