情動と痛みの数値化を目的としたストレスセンサの開発とオンライン診療への期待

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抄録

世界で総合診療医に求められているのは「人口の高齢化」「慢性疾患の増加」「医療費の高騰」そして「新型コロナウイルス肺炎を含む感染症パンデミック・災害医学」の 4 つの課題への対応である。これらの課題を解決するには,「地域社会と医療・医学のデジタル化」が有用なツールとなることに疑う余地はない。それには診療 の対象となる患者の生体情報を的確に捉え提供出来るセンサの開発が急がれる。とりわけ,認知症や精神疾患患者,小児や高齢者などコミュニケーション困難者の情動と痛みをデジタル化できるセンサが開発されれば,データマイニングも可能となり理想的なオンライン診療に近づくことが出来る。さらに専用アプリケーションや次世代型通信機器を用いることで当事者,家族間だけでなく病院や職場,学域までも超えた多職種連携と地域かかりつけ医師や人工知能(AI)まで同時多数接続(分離型プラットフォーム)が 1 台の端末でも簡単かつより安全に構築可能である。このように,IoH(Internet of Human)-デバイスと次世代通信機器/システムを併用することで,サイエンスと地域レジリエンスの両立を基盤としたデジタル地域包括ケアシステムによる新しい生活様式と持続型社会(SDGs)の実現は今後もさらに加速されるかもしれない。

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