除去加工型の3Dバイオプリンティングを利用した血管動態アッセイの構築

DOI
  • 須藤 亮
    慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科

抄録

<p>三次元の血管形成を調べる培養アッセイには、ゲルの表面で血管内皮細胞を培養し、細胞がゲル内部に潜り込み血管スプラウトを形成する血管新生モデルと、ゲルの内部に血管内皮細胞を包埋し、細胞同士がゲル内部で互いに接続しながら血管ネットワークを形成する脈管形成モデルがある。これらの培養アッセイでは、血管内皮細胞が培養環境に応答し、自発的に血管を構築していくプロセスを解析することができる利点がある。しかし、構築される血管ネットワークの形状は細胞の自発的な形態形成に依存するため、人為的にコントロールすることは難しい。一方で、近年急速に研究が進められているバイオプリンティングの技術は、細胞の形態形成を人為的にコントロールすることに利用できる可能性がある。近年、光造形によって細胞培養の足場を形成する付加加工型の3Dバイオプリンティングが盛んに行われているが、ゲルインクの組成によって培養結果が大きく異なる。そこで、本研究では除去加工型の3Dバイオプリンティングに着目した。すなわち、これまでの研究で血管形成の培養アッセイに用いられてきたコラーゲンゲルやフィブリンゲルなどの素材を用いた除去加工型の3Dバイオプリンティングに着目し、血管動態アッセイの構築に関する試みについて紹介する。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual61 (Abstract), 160_1-160_1, 2023

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390580295543933568
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual61.160_1
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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