日本語版Clinical Trunk Control Testの信頼性に関する検証

  • 吉村 友宏
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 神保 和正
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 高浜 功丞
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 安森 太一
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 村山 尊司
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 菊地 尚久
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション科

書誌事項

タイトル別名
  • Verification of the Reliability of the Japanese Version of the Clinical Trunk Control Test
  • ニホンゴバン Clinical Trunk Control Test ノ シンライセイ ニ カンスル ケンショウ

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抄録

<p>目的:脊髄損傷者(SCI)は上下肢に加えて,体幹にも重度の機能障害を生じ,臨床場面では重要な視点となる.SCIに特化した体幹機能評価の確立は課題となっているが,近年では,SCIに国際的な体幹機能評価法としてClinical Trunk Control Test(CTCT)が使用され,良好な信頼性や妥当性が示されている.一方で,本邦において脊髄損傷者に特化した体幹機能評価法は数が乏しい.本研究は,日本語版CTCT(Japanese Version CTCT:CTCT-J)を作成し,その信頼性を検証することを目的としている.</p><p>方法:CTCT-Jの作成にあたっては,ダブルバックトランスレーションの形式を用いた.評価者間信頼性は,CTCT-Jの合計点と各項目の級内相関係数(intraclass correlation coefficients:ICC)と各サブテストのweighted kappa係数を算出した.内的一貫性の検証は,CTCT-J合計点および各項目のCronbachのα係数を算出した.</p><p>結果:対象は回復期,慢性期のSCIの12名.対象者の属性は,頚髄損傷9名,胸髄損傷3名.男性10名,女性2名.平均年齢:51.9±17.8歳.評価者間信頼性の検証について,ICCは,0.995~1.000(p<0.05)の結果を示した.各サブテストのweighted kappa係数は,0.756~1.000(p<0.05)となった.内的一貫性の検証では,すべての項目のCronbachのα係数は0.995(p<0.05)となった.</p><p>結論:本研究では,ダブルバックトランスレーションによってCTCT-Jを作成し,その信頼性について検証した.結果として,良好な評価者間信頼性,内的一貫性が認められ,本邦における適応可能性が示された.</p>

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参考文献 (12)*注記

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