急性期病院内科に入院した高齢患者の生命予後を栄養評価ツールCONUT, CONUT変法, GNRIを用いて検討

  • 庭野 元孝
    医療法人五星会 菊名記念病院 総合診療科
  • 村田 升
    医療法人五星会 菊名記念病院 総合診療科

書誌事項

タイトル別名
  • キュウセイキ ビョウイン ナイカ ニ ニュウイン シタ コウレイ カンジャ ノ セイメイ ヨゴ オ エイヨウ ヒョウカ ツール CONUT, CONUT ヘンポウ, GNRI オ モチイテ ケントウ

この論文をさがす

抄録

急性期病院内科に入院した高齢患者で,主観的包括的アセスメント(subjective global assessment:SGA)で 栄養不良と判断されてNSTが介入した患者を,無事に退院した患者=退院群,在院死した患者=在院死群の二群に分け,血清アルブミン値(Alb),末梢血総リンパ球数(TLC),総コレステロール値(T-Cho),ヘモグロビン濃度(Hb)を測定して,栄養評価ツール(controlling nutritional status:CONUT),CONUT変法,geriatric nutritional risk index を用いて比較検討した。対象患者は,2013 年 4 月から 4 年間,内科に入院して栄養不良と判断されてNSTが介入した退院群 202 名,在院死群 372 名のうち,疾患別分布でばらつきがある癌,心不全,尿路感染症,その他を除外した退院群 142 名,在院死群 262 名で,多変量解析(ロジスティック回帰分析)を行い,年齢,性別,疾患別を含めてオッズ比,P値を解析して,有意水準を 0.05 未満とした。3 法すべてにおいて,ロジスティック回帰分析でその有効性が示され,Alb,TLC,T-Cho,Hbの各 因子単独の比較も参考になることが示された。退院患者の人工的水分・栄養補給(AHN:artificial hydration and nutrition)移行率は栄養評価ツールCONUT正常では 38.5%だが,それ以外では,栄養レベル正常,軽度・中等度・高度栄養不良を問わずに 40~60%を占めた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ