成人男性に生じた傍外尿道口囊胞

  • 竹内 聡
    国家公務員共済組合連合会 浜の町病院皮膚科 九州大学大学院医学研究院皮膚科学
  • 石倉 侑
    国家公務員共済組合連合会 浜の町病院皮膚科
  • 米田 玲子
    国家公務員共済組合連合会 浜の町病院病理診断科
  • 中原 剛士
    九州大学大学院医学研究院皮膚科学

書誌事項

タイトル別名
  • Parameatal Cyst Occurring in an Adult Male

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抄録

<p>患者:46 歳,男性</p><p>主訴:外尿道口近傍の多房性白色結節</p><p>既往歴:特になし</p><p>現病歴:初診の 1 年前に外尿道口付近に自覚症状のない多房性白色結節に気づき,増大してきたため当科を受診した。</p><p>現症:外尿道口の両側に白色調で小豆大の多房性白色結節がみられ,その表面には毛細血管拡張が目立った(図 1)。</p><p>病理組織学的所見:皮膚生検時に白濁した内容物が流出した。囊腫内壁は重層円柱上皮に覆われた導管構造で(図 2),その一部が断頭分泌様にみえたためアポクリン腺囊腫との鑑別のため PAS 染色と免疫組織化学染色を施行した。囊腫内壁上皮の PAS 染色は表層が陽性,EMA が基底層を除き陽性,p63 は基底層と基底上層に陽性,GCDFP-15,CEA,α-SMA,リゾチームは陰性であり,尿道上皮由来の囊腫と考えた(図 2 ,一部の陰性結果は図示省略)。</p><p>診断:傍外尿道口囊胞</p><p>治療および経過:泌尿器科受診時に囊胞はいずれも破胞し切除すべき囊胞がなく有症時に再診となった。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 85 (6), 431-432, 2023-12-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (2)*注記

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