結腸膀胱瘻を伴うS状結腸憩室炎に対するS状結腸切除後11年で憩室炎再発による結腸膀胱瘻,結腸小腸瘻をきたした1例

  • 寺田 剛
    倉敷成人病センター外科
  • 工藤 泰崇
    倉敷成人病センター外科 岡山済生会総合病院外科
  • 橋本 紳太郎
    倉敷成人病センター外科
  • 穐山 竣
    倉敷成人病センター外科 大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院外科
  • 上畑 恭平
    倉敷成人病センター外科 大阪赤十字病院消化器外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Colovesical Fistula and Colo-small Bowel Fistula Due to Colonic Diverticulosis That Recurred 11 years After Sigmoidectomy
  • ケッチョウ ボウコウロウ オ トモナウ Sジョウ ケッチョウ ケイシツエン ニ タイスル Sジョウ ケッチョウ セツジョ ゴ 11ネン デ ケイシツエン サイハツ ニ ヨル ケッチョウ ボウコウロウ,ケッチョウ ショウチョウロウ オ キタシタ 1レイ

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抄録

<p>症例は70歳,男性。59歳時に憩室炎によるS状結腸膀胱瘻に対しハルトマン手術およびハルトマンリバーサルを施行されていた。半年前からの気尿,前日からの発熱,糞尿,排尿時痛を主訴に受診した。腹部CTで膿瘍形成を伴う多発結腸憩室と膀胱内の含気を認めた。下部消化管内視鏡,膀胱鏡,注腸造影検査の所見から,結腸憩室炎による結腸膀胱瘻,小腸瘻と診断し,手術を施行した。膿瘍腔を開放し,前回吻合部より口側に2ヵ所の結腸小腸瘻を同定した。結腸膀胱瘻は自然閉鎖していた。小腸を縫合閉鎖し,2ヵ所の瘻孔部と前回吻合部を含む12cmの結腸を切除するハルトマン手術を施行した。術後は表層切開創手術部位感染症とカテーテル関連血流感染症および化膿性脊椎炎を合併したが軽快し,術後32日目に退院となった。術後2年で再発を認めていない。結腸憩室炎術後に再発し結腸膀胱瘻に至る症例はまれであり,文献的考察を加え報告する。</p>

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