平板ナガラ節の起伏化にみる共通語アクセントの変異と地域的多様性―『日本語話し言葉コーパス』所収発話の分析―

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タイトル別名
  • Accentual Variation in Standard Japanese and Its Regional Diversity Observed in the Emergence of Pitch Fall in Unaccented <i>Nagara</i> Clause: Analysis of Speech Data in the <i>Corpus of Spontaneous Japanese</i>

抄録

<p>本研究では,平板動詞に助詞ナガラがついた節のアクセント変異(起伏化)に着目して共通語の地域的多様性について検討した。『日本語話し言葉コーパス』を用いた分析の結果,首都圏およびその周辺地域の共通語では,前接平板動詞の拍数が増すにつれて起伏化率も上昇するという共通の原理が変異を支えていることが示唆された。一方,無アクセント地域および西日本の中輪東京式アクセント地域ではそうした対応は観察されなかったが,後者では対立を中和する方向への変異に対して先取的な性格を示している点が特徴として指摘できる。また,京阪神地域に関しては起伏化率が顕著に低く,共通語の運用と並行して母方言の規則が参照されている可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • 音声研究

    音声研究 27 (3), 77-91, 2024-01-31

    日本音声学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390580461189940224
  • DOI
    10.24467/onseikenkyu.27.3_77
  • ISSN
    21895961
    13428675
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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