99m Tc 心電図同期心筋血流 SPECT における位相解析法の影響因子

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  • Influence factors for phase analysis in technetium-99m ECG gated myocardial perfusion SPECT

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本研究では自施設用位相解析ノーマルデータベースを構築し,その影響因子について検討した。【方法】対象は 99mTc を用いた心電図同期心筋血流 SPECT の正常例 35 例で,全例負荷先行プロトコールにて検査を施行した。使用機器は,LEHR コリメータ装着した二検出器型 SPECT/CT 装置 SymbiaT 6 (Siemens 社)で,収集条件はエネルギーウィンドウ 140keV ± 7.5%,360 度対向型,R-R 分割数 16,マトリクス 64 × 64,拡大率 1.45 倍,ピクセルサイズ 6.4mm,プロジェクション数 60views(30views/ 検出器),収集時間 35-60sec/view,回転半径 24 cm の円軌道とした。画像再構成は FBP 法を使用し, Butterworth(order 8-10,遮断周波数は 99mTc 0.39-0.52cycles/cm),および ramp フィルタを用いた。なお減弱・散乱線補正は行っていない。再構成後,Emory cardiac toolbox (ECTb),Quantitative gated SPECT(QGS),cardio REPO(cREPO)および Heart RiskView-Function(HRV-F)を用い,位相値(phase SD(degree),bandwidth(degree)および entropy(%)を算出,解析した。【結果】位相解析の影響因子の検討では,男性の位相値が女性に比し高値を示した。解析ソフトウェアは,ECTb および cREPO では,ヒストグラムのビンの間隔が小さく,位相値の変化を大きく算出するため,QGS および HRV-F に比し有意に高値を示した(p<0.01)。分割数は,QGS および HRV-F はビンの間隔が大きく,分割数の違いによる time activity curve の微小な変化を反映することができないため 16 と8 分割間の位相値に有意差はみられなかった。【結論】位相解析への影響因子は,性差,分割数および心筋カウントが示され,その解析値の評価には十分注意を要することが示唆された。

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