専門家と家族によるパートナーシップと FQOL の関連を分析した研究動向

  • 岡本 邦広
    川崎医療福祉大学医療福祉学部医療福祉学科

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship of Family-professional Partnership and Family Quality of Life: A Review
  • センモンカ ト カゾク ニ ヨル パートナーシップ ト FQOL ノ カンレン オ ブンセキ シタ ケンキュウ ドウコウ

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抄録

本研究では,パートナーシップと FQOL の関係を検討した先行研究を概観し現状を把握 するとともに,今後のパートナーシップと FQOL の関係についての研究課題を明示することを目的とした.以下の 3 観点から分析を行った.1 FQOL 回答者数,2 FQOL の経年変化測定の有無. 3分析対象論文の主要目的,結果および FQOL に寄与した専門家の役割.対象論文は,専門家と 家族のパートナーシップの関係を分析した研究(2000~2019 年)で電子検索を行った.結果,研 究方法別では,調査研究 14 編,実験研究 8 編の 22 編が該当した.調査研究では,1 1 名の割合が 13 編(92.9%),2 0 編,3パートナーシップと FQOL 等の相関関係(9 編),専門家の役割(4 編), 専門家数が FQOL に与える影響(1 編)が明らかにされた.一方,実験研究では,1 1 名の割合 が 6 編(75%),2 4 編(50%),3協働的アプローチ,HCBS,BPT とすべて専門家の役割を明ら かにした研究(8 編)であった.結果から,複数回答者による FQOL 測定の研究の蓄積,ならびに,経年による FQOL 測定の研究の蓄積が必要であること,さらに,FQOL の予測変数となる専門家の家族への関与を分析する必要性を指摘した.

収録刊行物

  • 発達障害研究

    発達障害研究 43 (4), 440-456, 2022-02-28

    日本発達障害学会

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