道内産めん羊における志賀毒素産生性大腸菌及びサルモネラ属菌の保有状況

書誌事項

タイトル別名
  • Prevalence of Shiga Toxin-Producing <i>Escherichia coli</i> and <i>Salmonella</i> spp. in Sheep Slaughtered for Meat in Hokkaido

抄録

<p>めん羊における志賀毒素産生性大腸菌(STEC)とサルモネラ属菌の保有状況を明らかにするため,と畜場に搬入された北海道内で飼育しためん羊の糞便を調査した.STECはめん羊の直腸便60検体を検査し,19検体(31.7%)から21株,また,サルモネラ属菌はめん羊の直腸便103検体を検査し,34検体(33.0%)から36株を分離した.STECの血清型のほとんどは型別不能だったが,国内外においてヒトへの病原性が知られるeae遺伝子,stx1遺伝子を保有するSTEC O103:H2が分離された.また,サルモネラ属菌は血清型の多くは血清型Ⅲb 61:−:1,5,(7)であり,Salmonella Typhimurium単相変異株のS. enterica 血清型4,[5],12:i:−やS. Rissen,S. Derby,S. Newportも分離された.今回の結果から北海道内で飼育しためん羊はSTEC及びサルモネラ属菌を保有することが明らかとなり,牛や豚などの他の家畜同様にと畜処理時にめん羊の糞便を介し,と畜場や枝肉を汚染する可能性が危惧された.</p>

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参考文献 (21)*注記

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