メーヌ・ド・ビランとミシェル・アンリの情感と共同体

DOI HANDLE オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Affection and community in Maine de Biran and Michel Henry

抄録

本稿は,次の二点を提示することを目的とする。①メーヌ・ド・ビランとミシェル・アンリにおける「情感」が生きた存在の本質としての「生命」を示していること,②この二人における共同体の共同性は,この存在の本質である「生命」を基底として,彼らが論じる共同体はともに生きる者による生の共同体として特徴づけられること。たしかに,我々は「情感」についての二人の見解の間にある種の相違を認める。しかし,それは最終的に,二人の哲学的な観点ないし視点の違いとして理解できる。つまり,ビランとアンリは,「情感」によって生きる存在に通底した「生命」を理解することが判明する。ただし,二人の相違点は互いの哲学に問題を投げかけ合う。特に,ビランの道徳論との対比は,アンリの共同体論にとって,人間性や道徳性がいかなる意義を有するかという問題を惹起しうる。

収録刊行物

  • 研究論集

    研究論集 23 63-80, 2024-01-25

    北海道大学大学院文学院

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390580605025771648
  • DOI
    10.14943/rjgshhs.23.l63
  • HANDLE
    2115/91085
  • ISSN
    24352799
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

問題の指摘

ページトップへ