聴覚障害者に向けた歌唱時のピッチの可視化訓練システムの提案

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タイトル別名
  • Pitch visualization training system for singing for the deaf and hard-of-hearing people

抄録

<p>本研究では聴覚障害者に向けた歌唱時のピッチ可視化訓練システムの開発を目指し、より歌いやすい視覚情報の検証を行った。予備実験から、聴覚障害者の歌唱時の特徴としては歌い終わりにピッチが下がる傾向、同じ音高を保持することの困難さ、歌い出しのタイミングの把握の困難さ、等があることがわかり、これらを補助するための歌詞・ピッチ・楽譜を同時に表示する動画を作成した。評価には童謡の「かえるの合唱」の冒頭部分を使用し、音楽編集ソフト用いてピアノ音によって作成した。参加者の歌声は音声録音アプリを用いて録音し、練習前後の各音におけるピッチの平均値を分析した。訓練前後のピッチを比較すると参加者によっては歌唱前と比べて音源とのピッチの差が小さくなる傾向が見られた。実験後のアンケートからも、歌詞をピッチに合わせて表示すること、背景に楽譜を表示し、音名を表示することは聴覚障害者の歌唱訓練に有効であることが示唆された。一方で自分のピッチが把握できず練習が難しいとの回答もあり、ピッチのリアルタイムでのフィードバックの必要性が示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390580626907791616
  • DOI
    10.60274/asjsc.sc-2022-6
  • ISSN
    27582744
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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