抄録
今日の喪失論はFreud,Sの対象喪失論を超えて、大きく変貌しつつある。その代表的な旗手が米国のNeimeyer,R.である。今夏、彼が来日して講演を行ったが、それを筆者が聴講したことに触発されて、Neimeyerの悲嘆の理解と援助に対する構成主義的なアプローチについて展望したのが本論文である。構成主義の視座から見ると、モーニングワーク(喪の仕事)の中心過程は「死別後における世界の意味の再構築」にある。さらにNeimeyer理論の検討に随伴して喪失論のニューウェーブを3点にまとめた。一つは「絆」の継続、二つめは悲嘆者の主本的・個別的なワーク、三つ目は人生の物語・意味の再構築である。
収録刊行物
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- 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要
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心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 7 37-44, 2009-03-15
岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390580682412511232
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- DOI
- 10.18926/66603
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- ISSN
- 21855129
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB