慢性期に局在性脳萎縮を伴った片頭痛の一例

DOI
  • 黒井 康博
    東京女子医科大学足立医療センター 脳神経外科 東京品川病院 脊髄脊椎外科
  • 菊池 麻美
    東京女子医科大学足立医療センター 脳神経外科
  • 新井 直幸
    東京女子医科大学足立医療センター 脳神経外科
  • 久保田 有一
    東京女子医科大学足立医療センター 脳神経外科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of hemiplegic migraine with focal cerebral atrophy in the chronic phase

抄録

<p>  家族性片麻痺性片頭痛や,てんかんの症例では,巣症状の発生部位に一致して脳萎縮を呈することがある.われわれは,初診より7年の経過で著明な脳萎縮をきたした片頭痛の一例を経験したため,報告する.症例は50歳台の男性.前兆のある片頭痛の既往あり.失語,読字障害,視野障害などの巣症状を伴う片頭痛のため,当院に2年間で3回入院した.3回目の入院で左片麻痺を伴い,片麻痺性片頭痛疑いとした.初診時より7年後の頭部画像検査では,右後頭葉を中心に著明な脳萎縮を認めた.その機序として,①前兆期に出現する脳灌流の変化,②皮質拡延性抑制の反復,③痙攣の合併,などによる神経細胞障害が示唆された.</p>

収録刊行物

  • 日本頭痛学会誌

    日本頭痛学会誌 50 (3), 625-630, 2024

    一般社団法人 日本頭痛学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390580682415432320
  • DOI
    10.50860/jjho.50.3_625
  • ISSN
    24361577
    13456547
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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