気まずい沈黙に対処する方法の相互行為分析

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タイトル別名
  • Interaction Analysis of How Awkward Silences Are Dealt with

抄録

<p>本研究では,相互行為分析を用いて,会話中に生じる気まずい沈黙とは何か,人がその気まずさにどのように向き合っているかを明らかにした.まず,直感的に気まずいと感じられる沈黙とそうでない沈黙の発生方法を比較し,「次話者が選択されていないものの,自己選択で誰かが話し出してもいいはずの沈黙」を気まずい沈黙と定義した.また,会話への志向が参与者間で不均衡な場合に,沈黙が気まずいものとなることが明らかになった.次に,気まずい沈黙への向き合い方を分析した結果,(1)誰かが会話への志向を弱めながら発話する,(2)会話への志向がより強い参与者を中心とした参与枠組みに組み替える,(3)会話への志向が弱い参与者の志向を強めさせる,という3つの方法が使われていた.このように会話の参与者は,参与者間で生じた会話への志向の不均衡を解消しようとしたり前景化しないようにしたりすることによって,気まずい沈黙に対処していた.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390580682415477760
  • DOI
    10.11517/jsaislud.100.0_79
  • ISSN
    24364576
    09185682
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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