抄録
心理職を志す学生に精神医学を教えることは,自明なことのように思える。しかし,精神医学は世間の人が想像するほど安定した学問ではなく,またその実践としての精神科臨床も,定式化されているとは言えない。これを教育という視点で考えると,教える人間が「学問として流動的」「実践には疑問も多い」などと言えば,すでにこの領域に関心を持っている学生には有益かもしれないが,それほどでもない学生は不安を抱くだろう。「それなら,最低限たしかなことだけ教えればよい」と読者は思うだろうが,それができるなら苦労はしない。本稿では,これまで筆者が実践してきた講義の概要を紹介しながら,筆者の課題意識を検討する。
収録刊行物
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- 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要
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岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 20 17-21, 2022-12-25
岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390580793806626176
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- DOI
- 10.18926/66632
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- ISSN
- 27586138
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB