球磨川流域における最大クラス洪水も考慮した川辺川ダムの治水効果推定

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タイトル別名
  • ESTIMATION OF THE EFFECT OF KAWABEGAWA DAM IN KUMAGAWA RIVER CATCHMENT ON FLOOD MITIGATION DOWNSTREAM CONSIDERING POSSIBLE WORST CASE SCENARIO

抄録

<p> 本稿では,ダム治水効果をできるだけ簡潔に推定して表示する方法論について検討した事例を示す.対象は,九州の球磨川流域に建設予定の川辺川ダムで,大規模洪水時のこのダムの治水効果を推定した.対象降雨は令和2年7月豪雨で,まず解析雨量を用いて市房ダム及び建設予定の川辺川ダム位置での流出計算を貯留関数法により実施した.川辺川ダム位置ではダムが無い場合の流入流量及び今回設定したゲートによる洪水防御操作を想定した放流量を計算することにより,それより下流での河道水位,浸水範囲のダムの有無による差異を検討した.ダム下流での浸水計算は浅水流方程式でスパコンも用いた大規模計算を実施した.解析雨量での検討の後,同令和2年7月豪雨の1000アンサンブル降雨計算の最大規模2メンバを抽出し,これを用いた川辺川ダムの最大クラス洪水に対する治水効果を推定した.結果として,川辺川ダムの治水効果が一定程度あることを示した.</p>

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