手取川流域を対象とした霞堤の活用による大規模洪水発生時の氾濫被害軽減効果

書誌事項

タイトル別名
  • EFFECTIVENESS OF THE OPEN LEVEES IN THE TEDORI RIVER BASIN IN REDUCING FLOOD DAMAGE IN THE CASES OF MAJOR RAINFALLS

抄録

<p> 石川県の一級水系手取川を対象に5箇所の霞堤を整備することを想定し,氾濫解析を行い,破堤発生時の氾濫制御及び経済損失軽減効果について評価を行った.計画規模降雨を想定した氾濫解析結果では,破堤発生断面によっては潜在的な洪水氾濫被害額は800億円以上(約87%)減少した.一方,霞堤整備箇所には開口部が形成されるため,霞堤を設定した断面によっては締め切り時には流下されていた程度の洪水時にも氾濫が生じ,破堤しない場合にも浸水が生じることとなった.計画規模と想定最大規模の中間の降雨を想定した氾濫解析においても浸水軽減効果を発揮し,1,000億円程度(約82%)の被害額軽減が期待できるケースも生じた.想定最大規模降雨に対しては破堤しない際にも広範囲で浸水が生じ,霞堤を整備した場合には浸水の拡大が生じた.</p>

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