常時微動探査による地層区分と熊本城三次元地盤図を援用した石垣被災要因の検討

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タイトル別名
  • Investigation of Ishigaki damage factor using ground structure by microtremor measurement and three-dimensional ground map of Kumamoto Castle

抄録

<p>2016 年 4 月に発生した熊本地震により,熊本城では石垣に甚大な被害が生じた。石垣被災箇所の多くが過去の石垣修復箇所と重なっており,熊本城における石垣被災箇所は表層地盤構造と密接な関係があると考えられる。文化財保護の観点からボーリング調査等は熊本城修復工事に必要な箇所に限定されており,熊本城跡地内の地盤構造は部分的にしか明らかになっていない。本研究では,ボーリングデータの不足する地点において常時微動探査を実施し,新たに得られる地層区分でボーリングデータ間を補完することで,熊本城跡全域における旧地形等の立体表示の可能な三次元地盤図を作成した。その結果,阿蘇火砕流堆積物層や盛土の厚さ,地表面から硬質な安山岩層までの深さの程度が石垣の地震被害の有無に影響している可能性が示唆された。</p>

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