急性期脳卒中患者における麻痺側下肢運動機能重症度別の下肢筋力・下肢筋量変化の検討
書誌事項
- タイトル別名
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- Alterations in lower-limb muscle strength and mass caused by the severity of motor function loss in the paralytic side of patients with acute stroke
抄録
急性期脳卒中リハビリテーションは,廃用性筋萎縮の予防や早期の日常生活動作再獲得を図ることを目的とし,早期リハビリテーションの実施率は高まっている.しかし,急性期脳卒中患者の筋量や筋力の変化に関する知見は不十分で,運動麻痺の程度によって筋力や筋量の変化に差があるかどうかを同時に検討した報告はない.本研究は,リハビリテーション開始時の運動麻痺の程度の違いで,筋力や筋量の変化を認めるのかを明らかにすることを目的とした.発症後3日以内にリハビリテーションを開始した,病前の日常生活動作が自立されていた初発脳卒中患者20例を対象とし,リハビリテーション開始時から3週後までの急性期加療終了時をカルテ情報から抽出した.抽出項目は,患者基本情報,Stroke Impairment Assessment Set(SIAS)麻痺側運動機能,大腿筋厚,膝伸展筋力,1日あたりの療法士の実施単位数,1週間あたりの療法士の実施頻度,療法士の運動強度,病棟看護師が実施している病棟活動度とした.リハビリテーション開始時のSIAS麻痺側運動機能の下肢項目合計点で軽症群(11点以上)と中等症群(10点以下)に分けた.大腿筋厚と膝伸展筋力の変化の分析には,二元配置分散分析を用いた.リハビリテーション開始から急性期加療終了時の膝伸展筋力は麻痺側・非麻痺側とも運動麻痺の程度に関わらず増加した.開始から急性期加療終了時の大腿筋厚は麻痺側・非麻痺側とも開始時点より減少し,特に中等症群で有意な減少を示した.麻痺側の膝伸展筋力は軽症群と比べて中等症群で有意に低値となったが,非麻痺側では軽症群と中等症群で差がなかった.急性期期間では,中等症群の方が療法士による実施単位数や頻度は多かった.脳卒中急性期での下肢筋量減少を予防するためには,運動強度を増加するのみでは不十分であることが示唆された.療法士による介入頻度だけでなく,病棟での活動度を高めることが筋量減少の予防に寄与できる可能性が考えられた.
収録刊行物
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- 昭和学士会雑誌
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昭和学士会雑誌 84 (1), 1-9, 2024
昭和大学学士会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390580859413082112
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- ISSN
- 2188529X
- 2187719X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可