LC-MS/MSを用いたウサギ血漿,精液および子宮内容物中のサリドマイドとその代謝物の同時測定法バリデーション
書誌事項
- タイトル別名
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- A LC-MS/MS method validation for the simultaneous determination of thalidomide and its two metabolites in rabbit plasma, semen and uterine contents
抄録
<p>ウサギ血漿、精液及び子宮内容物(胚,卵黄嚢膜及び胎盤)中のサリドマイド、5-ヒドロキシサリドマイド及び5'-ヒドロキシサリドマイドの定量法を開発し、バリデーションを実施した。ポマリドマイドを内標準物質(IS)として使用した。 子宮内容物は、Shake Master NEOを用いてホモジナイズした。すべてのマトリックスは、最初にSorensen -クエン酸緩衝液(pH1.5)で安定化した。生体試料からOasis HLBによる固相抽出で分析対象物を抽出した。移動相は0.1%酢酸含有アセトニトリル-水(50:50)を用いた。トリプル四重極質量分析計TQ5500(AB SCIEX)を用いて、エレクトロスプレーイオン化モードで検出した。ポジティブモードではサリドマイドの前駆体-生成物イオン遷移m/z 258.9→186.0及びISのm/z 273.9→201.0、ネガティブモードでは5-ヒドロキシサリドマイドのm/z 272.9→160.9、5'-ヒドロキシサリドマイドのm/z 272.9→146.0及びISのm/z 271.9→161.0を定量に用いた。検量線の濃度範囲は、血漿中でのサリドマイドは0.400~400 ng/mL,2つの代謝物は0.0400~40.0 ng/mLであった。また、精液中ではサリドマイドが4.00~4000 ng/g、2つの代謝物が0.400~400 ng/g、子宮内容物中ではサリドマイドが0.800~800 ng/g、2つの代謝物が0.0800~80.0ng/gであった。この測定方法を用いて直線性、測定バッチ内の真度及び精度に関して検証した。サリドマイド投与後のウサギから採取した生体試料中のサリドマイド及び2つの代謝物の濃度を測定するために本法を適用した。</p>
収録刊行物
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- 日本毒性学会学術年会
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日本毒性学会学術年会 50.1 (0), P3-271-, 2023
日本毒性学会