ミュージアムにおける多感覚体験に関する研究動向
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- 島 絵里子
- 北海道大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Research Trends on Multisensory Experiences in Museums
抄録
<p>ミュージアムにおける多感覚体験に関する研究動向を調べるため,文献調査を行った.2023年10月から2024年2月にかけて,データベースISI Web of Science Core Collection,PubMed,ERICをもちいて,キーワード入力( <Museum> AND <multisensory or multi-sensory> AND <experience> )を行い,文献の検索及び収集を行った.ISI Web of Science Core Collectionでは91本,PubMedでは4本,ERICでは5本(査読済み)の文献が表示された.重複して表示された文献を削除し,計96本を収集して分析を行った.空間・環境と身体の関わりの重要性を指摘した研究の中には,まったく反対の主張の展開もみられた.デジタル利用では身体的な体験は得られないというSmith(2020)の主張がある一方で,Fors(2013)およびChen & Lan(2022)は,デジタルの発達によりますます身体的な体験が生み出されると主張した.Chen & Lan(2022)はさらに,デジタル発達により,人々の体験が受動的からアクティブになるということ,博物館体験のインタラクティブ体験,没入型体験の研究をすすめた.デジタル利用では身体的な体験をえることは難しいのか.あるいは,デジタルの発達によりますます身体的な体験が生み出されるのか.ミュージアムと他機関等との連携により,研究と実践をすすめていくことが望まれる.</p>
収録刊行物
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- 日本科学教育学会研究会研究報告
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日本科学教育学会研究会研究報告 38 (4), 49-52, 2024-03-16
一般社団法人 日本科学教育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390580925873564544
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- ISSN
- 18824684
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可