大量薬剤服薬により薬物塊が食道を開塞した急性中毒の1例

DOI
  • 新谷 裕
    財団法人田附興風会医学研究所北野病院救急部
  • 箱田 滋
    財団法人田附興風会医学研究所北野病院救急部
  • 木内 俊一郎
    財団法人田附興風会医学研究所北野病院救急部

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Esophageal Obstruction by Conglomerate Tablets after Taking Plenty of Medicine

抄録

<p>23歳,女性。自殺企図で,フェノチアジン系抗精神病薬28錠,塩酸ミアンセリン21錠,塩酸アミトリプチン42錠など計168錠を服薬し,搬入された。胃洗浄のため経鼻胃管の挿入を試みたが食道途中から先へ進まず,原因検索と胃洗浄目的で緊急内視鏡を施行した。薬剤が溶解後に再凝固した状態で一塊となり下部食道を閉塞していた。これを内視鏡で胃内へ落とし込み,内視鏡下に胃洗浄を施行した。薬物塊付着を認めた食道粘膜に発赤を認めた。本症例の摂取水分量は不明だが,薬剤の食道粘膜への付着によつて閉塞が起こったと思われる。このような症例はまれであるが,胃管の挿入困難時には内視鏡の施行を考慮すべきであり,食道潰瘍発症にも注意が必要である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390580992759620608
  • DOI
    10.11240/jsem.8.334
  • ISSN
    21879001
    13450581
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ