大阪湾で漁獲されたアカガイ,トリガイにおける麻痺性貝毒の部位別毒量および毒成分

  • 山本 圭吾
    (地独)大阪府立環境農林水産総合研究所水産技術センター
  • 及川 寛
    (国研)水産研究・教育機構水産技術研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Paralytic shellfish toxin amount and toxic components by site in ark shell and Japanese cockle caught in Osaka Bay, eastern Seto Inland Sea, Japan

抄録

<p> 麻痺性貝毒で毒化したアカガイ,トリガイの毒化初期と後期の部位別毒量,毒成分を調査した。筋肉,外套膜・貝柱,鰓,内臓を分析した結果,麻痺性貝毒はアカガイでは全部位に分布し,鰓以外の部位で多い一方,トリガイでは鰓と内臓で多く筋肉では極めて少なかった。毒成分割合は両種でGTX2, 3が高かったが,アカガイでは毒化前期にも内臓以外でSTXが高い傾向がみられた。以上からアカガイでは毒成分が早期に内臓から全体に拡散しSTXへの変換が進むのに対し,トリガイでは毒の移行は内臓から鰓にとどまることが推察された。</p>

収録刊行物

  • 日本水産学会誌

    日本水産学会誌 90 (2), 125-133, 2024-03-15

    公益社団法人 日本水産学会

参考文献 (9)*注記

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