階層組織の失敗 : Eswaran and Kotwal (1984) “The Moral Hazard of Budget-Breaking” のレビュー
書誌事項
- タイトル別名
-
- The Failure of Hierarchical Organization: A Review of Eswaran and Kotwal (1984) “The Moral Hazard of Budget-Breaking”
- カイソウ ソシキ ノ シッパイ : Eswaran and Kotwal (1984) "The Moral Hazard of Budget-Breaking"ノ レビュー
この論文をさがす
抄録
「インセンティブ・システム」の運用において均衡予算 (budget-balancing)に拘泥する限り、あるいは、また、チーム生産において外部性が存在する限り、パレート効率が達成されることはない。このとき、均衡予算制約を破る第三者をおくことで、チームのモラル・ハザードに対処することができ、そして、パーフェクト・ナッシュ均衡としてのパレート最適性を達成する契約を設計することが可能となる。しかしながら、不均衡予算を許容すると、第三者 (プリンシパル)がモラル・ハザードを引き起こす可能性を招来し、提案されたパーフェクト・ナッシュ均衡としてのパレート最適性が保証されなくなる。ところが、このとき、不均衡予算の枠組みの暗黙の前提、エージェントの制約された能力および権限をプリンシパルのそれと同等にまで許容し、しかも、一期間限りのゲームであることを緩和すると、不均衡予算の枠組みが有効的に機能する。私たちは、最終的に、不均衡予算の配分ルールに関して主張されたこれらの議論のうち、いかなる主張が組織的文脈において現実妥当性を持つのかを比較・検討する。
収録刊行物
-
- 廣島大學經濟論叢
-
廣島大學經濟論叢 47 (3), 1-32, 2024-03-08
広島大学経済学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390581070839289984
-
- NII書誌ID
- AN00213519
-
- DOI
- 10.15027/55003
-
- NDL書誌ID
- 033389785
-
- ISSN
- 03862704
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可