書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of the North Atlantic Oscillation on stable isotopes of precipitation in Northern Europe
抄録
<p>本研究では,GNIPデータからNAO指数と降水の安定同位体比の間に負の相関があるレイキャビクと正の相関があるエスポーを抽出し,両地点の変動要因の違いを明らかにした。その結果,降水のδ18Oに与える温度効果の影響はレイキャビクでは30%以下なのに対し,エスポーでは85%以上となった。また,同位体大気大循環モデルの長期データから,降水のδ18Oの分布や大気循環場のコンポジット解析を行った。さらに,NAO指数が高い年と低い年に分けて,水蒸気フラックスの違いについて解析した。その結果,レイキャビクではNAO指数が高い(低い)年には,西(南)からの低い(高い)水蒸気フラックスによって降水のδ18Oは低く(高く)なる。一方,エスポーではNAO指数が高い(低い)年には北緯50°~60°付近に偏西風が強く(弱く),大西洋からの同位体比の高い水蒸気フラックスが多い(少ない)ため,降水のδ18Oは高く(低く)なる。</p>
収録刊行物
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- 日本水文科学会誌
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日本水文科学会誌 54 (0), 25-35, 2024-03-28
日本水文科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390581091433224960
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- ISSN
- 18837166
- 13429612
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可