先天性心疾患の性別割合―診療報酬データからの検討

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タイトル別名
  • Gender Ratio in Patients with Congenital Heart Disease: Examination from Medical Fee Data

抄録

<p>【緒言】先天性心疾患の中には,発症割合の男女差を認める疾患があるが,その詳細は不明である。そこで先天性心疾患手術患者を対象として性別発症割合を調査した。</p><p>【方法】厚生労働省のNDBオープンデータから,7年間(2014年度から2020年度)の先天性心疾患に対する手術の保険算定回数を手術術式別に性別を分けて集計した。そして手術術式から導き出される疾患毎の男女比を先行論文と比較した。</p><p>【結果】7年間の手術算定回数の合計は58,635回で,男性25,643回,女性26,553回と女性の方がやや多かった。術式別では,血管輪又は重複大動脈弓離断手術214回(男性82.9%),大血管転位症手術868回(男性74.2%),心房中隔欠損作成術1,482回(男性65.4%)で,男性が多かった。反対に女性が多かったのは,動脈管開存症手術6,977回(男性39.2%),完全型房室中隔欠損症手術932回(男性40.0%),心房中隔欠損閉鎖術13,837回(男性40.4%)であった。手術術式から導き出される疾患毎の男女比は,血管輪又は重複大動脈弓離断症,完全大血管転位症で男性の割合が多く,動脈管開存症,完全型房室中隔欠損症,心房中隔欠損症で女性の方が多かった。</p><p>【結論】NDBオープンデータから本邦の先天性心疾患術式別の性別割合が明らかになった。またその結果から,先天性心疾患の性別割合の傾向を推測した。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581091433432960
  • DOI
    10.14963/stmari.51.85
  • ISSN
    21890285
    03872289
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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