2度目の抗毒素2回投与の後に血清病を発症したマムシ咬傷の1例

DOI
  • 藤原 慈明
    自治医科大学附属病院 救命救急センター/救急医学講座
  • 田中 保平
    自治医科大学附属病院 救命救急センター/救急医学講座
  • 藤屋 将眞
    自治医科大学附属病院 救命救急センター/救急医学講座
  • 渡邊 伸貴
    自治医科大学附属病院 救命救急センター/救急医学講座
  • 新庄 貴文
    自治医科大学附属病院 救命救急センター/救急医学講座
  • 松村 福広
    自治医科大学附属病院 救命救急センター/救急医学講座
  • 伊澤 祥光
    自治医科大学附属病院 救命救急センター/救急医学講座
  • 米川 力
    自治医科大学附属病院 救命救急センター/救急医学講座
  • 間藤 卓
    自治医科大学附属病院 救命救急センター/救急医学講座

書誌事項

タイトル別名
  • The serum sickness after the second double dose of antivenom therapy for pit viper bite : A case report

抄録

<p>マムシ咬傷は死亡例も報告され, 重症例ではマムシ抗毒素投与が推奨されている。症例は66歳の女性。4年前にもマムシ咬傷で抗毒素を2回投与されていた。今回, 再び右手をマムシに噛まれ, Grade III の判断により抗毒素を2回投与された。投与後に症状は改善傾向となり, 第4病日に退院した。しかし, 退院した翌日より発熱, リンパ節の腫脹・圧痛や全身の紅斑が出現したため再度来院した。経過から血清病と診断し, 再入院のうえステロイドと抗ヒスタミン薬で加療したところ, 徐々に症状は改善し, 後遺症を残さず退院した。マムシ抗毒素による血清病の発症率は6~15%程度で, 2回目以降は異種蛋白質に対する抗体が増加する場合があるため早期からより強い症状を呈する可能性がある。過去の抗毒素投与時に血清病の発症がなくとも, 再抗毒素投与の際にはその得損失を十分考慮し, 血清病の発症に注意をしながら投与することが重要である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581148791488128
  • DOI
    10.24697/jaamkanto.45.2_140
  • ISSN
    24342580
    0287301X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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