セファレキシン,ミノサイクリン及びホスホマイシンの薬物有害反応 ―セファレキシンとの比較―

書誌事項

タイトル別名
  • Adverse drug reactions to Cephalexin, Minocycline, and Fosfomycin ―comparison with Cephalexin―

抄録

<p>2014年11月から2022年10月までにTRVA二次診療センター皮膚科および犬と猫の皮膚科で膿皮症と診断した犬において,セファレキシン(153例),ミノサイクリン(100例),ホスホマイシン(184例)の有害反応の発現率について調査した。有害反応の発現率は,セファレキシンで8.5%(13/153),ミノサイクリンで21.0%(21/100),ホスホマイシンで16.3%(30/184)であった。セファレキシンに比べると,ミノサイクリンとホスホマイシンの有害反応の発現率は統計学的に有意に高かった。セファレキシンの有害反応は軟便および下痢(53.8%),嘔吐(46.2%),食欲不振(7.7%)であり,ミノサイクリンの有害反応は軟便および下痢(33.3%),嘔吐(66.7%),食欲不振(28.6%),ホスホマイシンの有害反応は,軟便および下痢(86.7%),嘔吐(26.7%),食欲不振(3.3%)であった。また,無処置で投薬を継続した症例は43.8%,対症療法を加えながら投薬を継続した症例は12.5%,休薬を指示し,休薬のみで軽快した症例は43.8%であったが,休薬したにもかかわらず,症状が続き,対症療法を必要とした症例はいなかった。今回の調査では,年齢,犬種,併発疾患及び処方薬の関与は認められなかった。</p>

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参考文献 (16)*注記

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