東邦大学医学部腎臓学講座における現状と展望

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抄録

<p>東邦大学医学部腎臓学講座は内科・外科・小児科3科合同の診療体制を敷いており、小児~高齢者に至る腎不全診療全般を行っている。本講演では主に成人年齢での腎移植後フォロー体制について当施設における現状と展望を概説する。当科の腎移植後の外来フォローの現状については、現在外科医と内科医で診療が行われ、レシピエントコーディネーターは術前から詳細に患者情報を把握し、移植後も生活指導等を中心に大きな役割を果たしている。移植後の腎生検を含めた定期検査、検診項目などを詳細に設定し、外来診療の一定の統一化を図っている。当科の今後の展望として、また働き方改革を目前として、増え続ける腎移植後レシピエントフォローを含めた腎移植診療全体へ、特に若手腎臓内科医の積極的な腎移植診療への参画について提起を行いたい。当院は現在まで通算腎移植数が1000例を超える腎センターであり、先人たちから受け継いだ、長年の経験と努力の結晶で高い診療力が培われており、現在の診療メンバーは充実している。今後は未来ある後輩たちへの技術・経験の伝承が必須であり、質の高い腎移植診療をサステナブルなものにする必要がある。そのためには腎移植を”特別な診療”と位置付けるよりも、良い意味で”敷居をさげて”、腎移植が若手腎臓内科医にとって魅力ある分野とするために診療・教育体制を組んでいくことが重要と考える。</p>

収録刊行物

  • 移植

    移植 58 (Supplement), s180_1-s180_1, 2023

    一般社団法人 日本移植学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581148791775232
  • DOI
    10.11386/jst.58.supplement_s180_1
  • ISSN
    21880034
    05787947
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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