秋田大学医学部附属病院における腎移植後フォロー体制の検討(第1報)

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抄録

<p>【はじめに】当院がある秋田県は高齢化率全国1位である。当院でも腎移植後長期経過症例が増加しており、高齢化やそれに伴う疾病などにより徐々に通院困難患者が増加している。現在の移植後患者の通院状況について調査を行い、結果をもとに移植医とともに今後の移植後フォロー体制を検討することとした。【方法】対象は2023年2月時点で当院泌尿器科外来の腎移植後外来に通院している患者のうち、移植腎が生着している287名。電子カルテより年齢、性別、移植後経過年数、居住地、福祉医療制度(マル福)利用の有無等を調査し単純集計を行った。【結果】対象者の年齢は60歳(中央値)で60歳以上が146名(51.0%)、75歳以上でみても22名(7.7%)であった。居住地は秋田市が最も多く、秋田県外から通院している患者は21名(7.3%)であった。また、マル福がない患者は47名(16.5%)であった。【考察】地域の拠点病院を設置する場合は病院間の連携が必須であり、CKD関連のスタッフに腎移植に興味をもってもらう働きかけを行うことや、マル福がない患者については当院への通院が困難になった場合の対応を考えておく必要がある。今後は75歳以上の移植後患者のADL・通院状況等を調査し、早急に対応しなければいけない課題を明確にしていく。</p>

収録刊行物

  • 移植

    移植 58 (Supplement), s287_3-s287_3, 2023

    一般社団法人 日本移植学会

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