未曽有のパンデミックを経験して
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- 長島 悟郎
- 川崎市立多摩病院 脳神経外科
Abstract
<p>豚インフルエンザのパンデミック以降,川崎市全体の感染制御体制の向上を目指して2011年に立ち上げたKAWASAKI感染制御協議会が,今回のパンデミックに大きな役割を果たす結果となった。ダイヤモンド・プリンセス号事件の対応,行政からの朝令暮改のような要請,各学界の無責任なガイドラインなど,様々な課題が発生する中,「医療従事者の安全が患者の安全より優先される」という理念に基づいて,早々にCOVID-19倫理綱領を作成して職員のみならず市民にも周知し対応した。職員の意欲を維持するためにマスコミへの露出も増やし,医療者一人一人の意見を吸い上げるシステムを立ち上げるなど,命も顧みずに奮闘する医療者に寄り添いながら,このパンデミックを乗り越えてきた。川崎市には,南部と北部の2つの二次医療圏があるが,北部地域の医療に対する行政サービスは決して十分なものではない。こうした状況の中で,当院が今後向かう方向を考えていく必要がある。</p>
Journal
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- The St. Marianna Medical Journal
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The St. Marianna Medical Journal 51 (Suppl), S235-S238, 2024
St. Marianna University Society of Medical Science
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390581148792894976
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- ISSN
- 21890285
- 03872289
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
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- Abstract License Flag
- Disallowed