CTで経時的変化を認めた子宮広間膜裂孔ヘルニアの1例

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タイトル別名
  • A Case of Intestinal Hernia Through a Hiatus in the Uterine Broad Ligament:Chronological Changes on Computed Tomography
  • CT デ ケイジテキ ヘンカ オ ミトメタ シキュウ ヒロママクレツコウ ヘルニア ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は55歳,女性。腹痛を主訴に受診した。帝王切開の既往歴があった。腹部造影CT検査で骨盤腔に小腸のcaliber changeを1ヵ所認め,子宮と直腸を圧排していた。癒着性腸閉塞と診断され,当院消化器内科で保存的加療を行ったが改善しなかった。第5病日の腹部造影CT検査で骨盤腔に小腸のclosed loopを認め,子宮と直腸を圧排しており,その近傍にうっ血した腸間膜の収束像を認めた。子宮広間膜裂孔ヘルニア嵌頓と診断し,当科で緊急手術を行った。腹腔鏡で腹腔内を観察すると,左子宮広間膜裂孔に軽度発赤した小腸が嵌頓していた。嵌頓を解除し,子宮広間膜裂孔は縫合閉鎖した。嵌頓小腸の切除は行わなかった。術後経過良好で,術後6日目に自宅退院した。妊娠歴や帝王切開の既往がある女性で,CTで閉塞起点が骨盤内にあり,子宮や直腸を圧排していた場合は,子宮広間膜裂孔ヘルニアを鑑別診断にあげる必要がある。</p>

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