「あなたの更年期実態調査」結果報告~更年期症状と身体・精神の関連ついて~

DOI
  • 徳弘 郁絵
    NPO法人みらい予想図 重症児者デイサービスずうーっと 株式会社 SUSTAINABLEME
  • 大塚 扶美
    株式会社 SUSTAINABLEME 山本記念病院 リハビリテーション科
  • 後藤 友美
    株式会社 SUSTAINABLEME

抄録

<p>【はじめに】</p><p>更年期症状で4割以上の女性が職場の昇進諦め、辞退をしている。女性の健康課題・更年期不調がキャリア形成に影響を及ぼすことが示唆されている。しかし運動習慣や精神面との関連についての報告は少ない。そこで、(株 )SUSTAINABLEMEでは閉経後女性を対象とし「あなたの更年期実態調査」として後方視的調査を実施し、更年期症状と身体・精神面について以下に報告する。 </p><p>【方法】</p><p>対象は閉経を迎えた女性、Googleフォームを用いて無記名で回答を選択または自由記載とした。調査期間は2022年 11月17日~12月31日。 </p><p>【結果】</p><p>アンケート回答数131件、有効回答数121件 (有効回答率92.4%)。平均年齢57.39歳、閉経時期は45歳以下21名、 46~50歳44名、51歳以降56名。 更年期症状が全くなかった13名、あるが気にならない程度60名、日によって異なった15名、つらかった16名、非常に辛かった13名、その他4名。30・40代で運動習慣があった47名のうち、更年期症状の時期に運動を続けていたのは27名、続けられなかったのは20名。一方、運動習慣がない74名のうち更年期以降に運動を開始された方は23名。 症状改善のために取り組んだものとして (複数回答あり)、運動と回答したのは28名、うち症状改善と回答したのは46.4%。 がまん・たえるのみの選択は8名で症状変化なしであった。 更年期症状が家族との関係性に影響していたと思うと59名が回答。更年期に感じていたストレスは夫・パートナーとの関係、子どもとの関係、両親との関係などの回答が多く認められた。将来の不安、経済、家事、周囲からの理解不足、希望する仕事 ・キャリアとのギャップの意見もあった。 </p><p>【考察】</p><p>令和1年厚労省調べで運動習慣のある女性は25.1%かつ30代は9.4%、40代は12.9%。今回はそれを上回る結果であった。運動することで更年期不調の改善の一助となった可能性はあるが、特定するには難しく個々に合わせて対策が必要である。一方がまんやたえる人も存在し、ヘルスリテラシー向上に繋げる策が必要である。また仕事や家庭などストレスによる精神面への影響からも、近場で相談できる人や場所、環境や周囲の理解が重要です。最終的に個人と環境の対策が上手く両輪で稼働し更年期不調の改善につなげていきたいと考える。 </p><p>【結論】</p><p> 閉経後女性を対象に更年期実態調査を実施した。健康寿命の延伸、ヘルスリテラシー向上を図るため男性更年期についても視野を広げていきたい。 </p><p>【倫理的配慮】</p><p>アンケート調査開始時に説明と同意を実施し、個人が特定されないよう配慮した。</p>

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