国語教材を活用した美術科の活動における〈ことば〉と身体との関わりについて
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- 西丸 純子
- 福島県立須賀川創英館高等学校
書誌事項
- タイトル別名
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- The Relationship between <kotoba> and Physical Nature in the Art Department’s Activities Using Japanese Language Teaching Materials
- —Through the Practice of Appreciating Additional Creations Based on the World of Fukumi Shimura, a Dyeing and Weaving Artist—
- ―染織家志村ふくみの世界を題材にした追創作鑑賞の実践を通して―
説明
<p>本研究は国語教材を活用し,志村ふくみが草木染をとおして得た「日常的な概念が揺さぶられる」ような本質的主題に迫る鑑賞を行い,鑑賞者の〈ことば〉や身体が創作者とどのように重なってゆくのかを観ていく。分析には,西丸(2020)で軸とした浜田寿美男とN.ハルトマンの論を用いた。結果,①志村の文をハルトマンの多層性と照応すると志村が体験した事象を契機に内奥の精神的な層の覚知や拡がり,その世界への接触が確認された。②国語の授業にて生徒が理解できなかった桜の皮の「黒」が「ピンク」に染まることの意味が美術の授業で改めて図化され,「ピンクだけではない」「枝には,様々な色がつまっている」ことへの気付きが意識に挙がった。③通信制高校での実践では,引きこもりというマイナスの経験すら志村の本質的主題に結びつく「精神的同質性」と成り得ることや経験の意味を変えるような視点獲得が確認できた。</p>
収録刊行物
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- 美術教育学研究
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美術教育学研究 55 (1), 137-144, 2023
大学美術教育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390581148794651136
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- ISSN
- 21893586
- 24332038
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可