ろう芸術におけるVisual Vernacularに関する研究動向と展望
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- 劉 錡洋
- 広島大学人間社会科学研究科博士課程後期院生
書誌事項
- タイトル別名
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- Research Trends and Prospects on Visual Vernacular in Deaf Art
抄録
<p>ろう者(手話を用いる言語的少数者)が生み出したろう芸術(Deaf Art)の一分野として,Visual Vernacular(VV)といわれる,身体の動きや表情,象徴的なサインを用いてストーリーを映画のように伝える表現技法がある。英米で発展したVVについて,本稿では未邦訳の論文をレビューすることで,研究動向と今後の展望を示すことを目的とした。2012年から2022年までに公表された国内外の文献を調査した結果,7稿の論文が存在した。これらをレビューし,①VVとは何か,②VVが生まれた背景と経緯,③VVの著名なパフォーマー,④VVの特性,⑤パントマイムとの違い,⑥VVのタイプといった6つの視点でVVの定義や経緯,特徴や主要な人物等を整理した。VVを導入する教育的意義として,ろう文化やろう芸術の理解促進,VV創作過程における身体表現への認識の深化が挙げられ,今後の展望としてろう者と聴者の交流活動にVVを導入する可能性が示唆された。</p>
収録刊行物
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- 美術教育学研究
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美術教育学研究 55 (1), 337-344, 2023
大学美術教育学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390581148794662656
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- ISSN
- 21893586
- 24332038
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可