看護学生による倫理検討における視点の構造化
書誌事項
- タイトル別名
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- Ethical Considerations for Nursing Students
- Analyzing a Case Study of Emergency Patient Specifying No Life-Supporting Treatment in a Living Will
- 延命治療拒否のリビングウィルをめぐる救急患者の事例から
抄録
看護学生の倫理検討の視点を,延命治療拒否のリビングウィルをめぐる救急患者の事例を基に記述した。急性期 看護実習修了直後にクリティカルケア看護論を履修した4 年次生47 名のグループワークの成果をKJ 法で再構築 し構造化した。その結果,10 の島に収束し,島同士の関連性から,学生の倫理的視点の構造は,意思能力が低 下した患者の言葉の曖昧さに端を発し【患者の言葉(意思表示)の信憑性に対する批判的な視点】を起点とした。 これには強力な【患者の意思尊重を重要視する視点】を背景に,医療者としての【苦痛緩和による予後悪化のリ スクを査定・予見する視点】が起因した。これら2 つの視点を要に,家族の代理意思決定による【治療の信憑性 に対する倫理原則に基づく批判的な視点】から,延命ではなく鎮静の選択に至った最終的な治療方針を,家族と 医療者の果たすべき役割を通して,倫理原則に基づき批判的に吟味する様が浮き彫りとなった。学生の倫理検討 の視点は患者中心であった。学生は,授業で習った倫理原則に基づいて事例検討する中で,現実には倫理原則同 士が衝突することが多々ある現状を踏まえて,そこから考え抜き,その時の最適解を導き出す力の素地が醸成で きていることが考えられた。
収録刊行物
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- 質的心理学研究
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質的心理学研究 23 (1), 98-113, 2024
日本質的心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390581148795057152
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- ISSN
- 24357065
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可