先住民女性のエンパワーメント

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タイトル別名
  • Empowerment of Indigenous Women
  • The Case of Nivkh People on Sakhalin Island, Russia
  • ロシア・サハリン島のニブフの事例から

抄録

本稿では、世界の先住民フェミニズムから得たインスピレーションをもちい、急激に変化するこの世界で、現代ロシアのニブフ女性がいかに交渉し、行動してきたかを論じる。サハリン島の異なる先住民社会で実施したフィールド調査で集めた民族誌的資料を分析する。その際、職業的生活や経済、先住民の市民活動、伝統的手工芸品の分野に焦点を当てる。 また、ソ連以前のニブフ社会における伝統的なジェンダー役割に関する古い民族誌テキスト、ソ連時代の先住民の近代化に関する語り、ソ連崩壊後の先住民文化の復興の民族誌などの資料における女性のエンパワーメントの例を分析対象とする。分析は、伝統主義を通じた女性の幸福に関するより最近の調査はもちろん、女性の状況に関する女性自身による評価、近代化を通じた先住民女性の解放についてのソ連の評価に関する質問に依拠している。これらの分析から、ニブフ女性のエンパワーメントの戦略は、先住民の社会組織の変化、国家や国際的な権力構造によって提供された機会と資源の創造的な利用のなかに埋め込まれていることを指摘する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581168890868096
  • DOI
    10.60393/hoppohmsymposium.37.0_021
  • ISSN
    27592766
    21887012
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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