主体的な食生活管理意識と食行動変容を阻む要因について——食生活改善学習実践に潜むジェンダーバイアスの視点から——

書誌事項

タイトル別名
  • Factors Hindering Proactive Dietary Management Awareness and Dietary Behavioral Change: From the Perspective of Gender Bias in Dietary Habit Improvement Learning Practices
  • 主体的な食生活管理意識と食行動変容を阻む要因について : 食生活改善学習実践に潜むジェンダーバイアスの視点から
  • シュタイテキ ナ ショク セイカツ カンリ イシキ ト ショク コウドウ ヘンヨウ オ ハバム ヨウイン ニ ツイテ : ショク セイカツ カイゼン ガクシュウ ジッセン ニ ヒソム ジェンダーバイアス ノ シテン カラ

この論文をさがす

抄録

<p>食生活改善普及活動は、戦前から栄養学を学習媒体とし、その管理においては家庭の主婦を中心に実践されてきた。しかし、元来食生活管理とはどのような理解にたっていたのであろうか。またなぜ主婦や女性がそれを担う必要があったのだろうか。本稿は、このジェンダーバイアスが、家族成員一人一人の性差ない主体的な食生活管理意識と食行動変容を阻む要因の一つであると仮定し、食生活改善はどのような理解・把握の中で学習・実践されてきたのか、またその過程の中でジェンダーバイアスはどのように構築されてきたのかについての解明を試みた。その結果、食生活改善学習の中心とされてきた栄養学は、科学的な知の正統性を携えつつも、日本では戦前から女性の能力や自主性を生かした食生活管理の領域として位置づけられてきたこと、またそれを可能にしてきたのが、生活改善普及活動と女性中心の専門職等による学習実践及び日本型福祉社会であることが示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ