催眠に対する態度を測定する尺度の信頼性 ―再検査信頼性と内的整合性の検討―

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  • Reliability of scales measuring attitude towards hypnosis: test-retest reliability and internal consistency

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抄録

催眠は心身のケアに有効な技法として知られている。催眠に対する評価的な態度(催眠態度)は,催眠の効果を検討する上で重要な概念であると考えられる。というのも,催眠態度は,催眠の効果を強く予測する要因の一つである催眠感受性と一貫して正の関連を示すからである。しかし,わが国において,催眠態度を測定する尺度は催眠態度尺度しか存在しない。本尺度は,改訂を重ねるごとに項目数が異なる(6項目版:清水・小玉,2001,12項目版:清水,2009,5項目版:清水,2022 ; Shimizu, 2014)が,総じて内的整合性は高い。しかし,いずれの版においても,再検査信頼性は未検討であった。そこで本研究では,本尺度の各版における再検査信頼性を検討するとともに,内的整合性を再検討した。一般成人69名が約1週間間隔で2回のオンライン調査に参加した。分析の結果,いずれの版も高い再検査信頼性(rs>.81, ps<.001)と内的整合性(αs>.81)を有することが分かった。中でも,1因子性が確認され,二度の測定間で変動が最も少ないことから,5項目版(清水,2022 ; Shimizu, 2014)の使用が推奨されると結論づけられた。

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