神経伝導検査

DOI
  • 山内 孝治
    社会医療法人大真会 大隈病院 医療技術部

書誌事項

タイトル別名
  • 臨床検査技師はここまで行うべき!

抄録

<p>神経伝導検査 (NCS) をどこまで行うべきかの判断は, 検査時の様々な条件によっても異なるが, 基本的には, 1) 臨床にて疑われた疾患や障害の肯定 (合致) あるいは否定 (除外) が可能な情報, 2) 臨床症状に対する説明あるいは裏付けが可能な情報, 3) 検査における技術的な信頼性が保たれていることを確認できる情報が重要と考える。1) には, 局在性や限局性の確認があり, 手根管症候群 (CTS) での手掌刺激, 肘部尺骨神経障害 (UNE) での肘部inchingの他にも, 前骨間神経の運動神経伝導検査 (MCS), 外側前腕皮神経 (LAC), 内側前腕皮神経 (MAC), 尺骨神経背側皮枝 (DUC) の感覚神経伝導検査 (SCS) などが有用となる場合もある。2) では, 原則, 症状が認められる部位を検査することが重要となる。3) には, 刺激の波及があり, その確認方法として, 正中神経MCSでは短母指外転筋 (APB) と小指外転筋 (ADM) の同時導出, LAC SCSでは母指, MACやDUCのSCSでは小指との同時導出, 比較法である虫様筋–骨間筋 (2L-INT) 法では4チャンネル導出, 環指法では小指との同時導出などが有用となる。さらに, 刺激の波及が避けられない場合には, 衝突法も有用となる。</p>

収録刊行物

  • 臨床神経生理学

    臨床神経生理学 52 (2), 120-131, 2024-04-01

    一般社団法人 日本臨床神経生理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581246237751424
  • DOI
    10.11422/jscn.52.120
  • ISSN
    2188031X
    13457101
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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