アグスチン・コダッシの『ベネズエラ地理要説』

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  • RESUMEN de la GEOGRAFIA de VENEZUELA by AGUSTIN CODAZZI

抄録

<p>アグスチン・コダッシ(1793-1859)はイタリア生まれでベネズエラ、コロンビアで地図作成で活躍した砲兵将校。1830年ベネズエラ政府は、ベネズエラの地図・地誌・統計表の作成をコダッシに委託した。彼は1839年にその作業成果を政府に提出した。</p><p>地図は別に『ベネズエラ自然政治アトラス』として纏めており、本書は地誌・統計表から実用的な情報を要約して纏め、パリで1841年に印刷された。国全体の自然地理、政治地理、13州の州別地理から成る。目次を含め648ページ。地図・図は無いが、枠付きの表が60余り、他に枠の無い表が多数ある。表にも文章構成にも番号が付いていない。</p><p>ほぼ同時期の我が国幕府昌平坂学問所による地図・絵付きの2倍ほどの大部の『新編相模国風土記稿』が表無し精神文化重視に対し、本書は国土と人間活動を実用的観点から、つとめて数量的総合的に捉え、政府施策の参考資料としている。</p><p>本書によると、1838年前後時点で、人口は概略95万人、うち、インディオ22万、白人26万、混血41万、奴隷5万。カラカス869mの気温は、最高22.22度、最低16.67度、平均19.45度。栽培作物は、産額で1位トウモロコシ、2位コーヒー、輸出額で1位コーヒー、2位カカオ。貿易額は1位合衆国、2位英国、旧宗主国のスペインは6位ぐらいである。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581334682899840
  • DOI
    10.14866/ajg.2024s.0_164
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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