ヤマトタケル神話の心理学的意味 第2部

書誌事項

タイトル別名
  • The Psychological Meaning of the Myth of Yamato Takeru Part 2

抄録

本研究では、ヤマトタケル神話を神話学的、象徴的、心理学的に論究する。本論第2部においては、タケルが未開の地、東国に遠征する物語を詳しく考察した。  タケルのストーリーから象徴的、心理学的に、次の点が明らかとなった。(1)タケルは、父である景行天皇の衰弱した生命力を回復・再生させるために東征に出かけた。(2)護りの品は、本能衝動に備わる自己制御の発現を促してタケルを助けた。(3)全一的かつ全体形成的な愛の体験は、この世を聖化する。(4)英雄は、「自然な知恵」「無意識の知識」を手に入れる。(5)英雄は「時間の流れ」を表現することで、生命の源泉、不死性、リビドーの変容を認識する。

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