長域型ヒルシュスプルング病のpull-through腸管の血流温存に術中ICG蛍光法が有用であった1例

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タイトル別名
  • Performing Indocyanine Green Fluorescence Angiography to Preserve the Vascular Supply of Pull-Through Tissue in Long-Segment Hirschsprung Disease: A Case Report

抄録

<p>症例は9か月男児.脾弯曲部にcaliber changeを有する長域型ヒルシュスプルング病に対して日齢63に人工肛門造設術を施行した.月齢6頃の根治術を予定していたが,COVID-19の感染のため手術延期となり,月齢9に根治術目的で入院となった.術式は腹腔鏡補助下Swenson法を施行した.Pull-through腸管の腸間膜の切離は,辺縁血管を温存しながら,中結腸動脈を根部で処理し,回結腸及び右結腸動脈の血流を残す方針とした.腸間膜の脂肪が多く,血管が透見できなかったため,血管の同定にIndocyanine green(以下,ICG)蛍光法によるナビゲーションを併用した.腸間膜の切離後に,ICG蛍光法でpull-through腸管の断端の血流に問題がないことを確認し,肛門管に吻合し手術を終了した.現在,術後3か月であり,合併症なく経過している.ICG蛍光法は,腸間膜の血管の同定が困難な症例のpull-through腸管の血流温存に有用であると考える.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581401102975360
  • DOI
    10.11164/jjsps.60.2_186
  • ISSN
    21874247
    0288609X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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