マルチコアファイバ光ネットワークにおけるコア間クロストークを考慮した光パス更新モデル

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タイトル別名
  • Lightpath Update Model in Multi-Core Fiber Optical Networks Considering Inter-Core Crosstalk

抄録

近年,5Gの進展やVirtual reality (VR)等のアプリケーションの登場により,多くの接続要求を収容できるネットワークの実現が期待されている.そこで,ネットワーク資源の利用効率の向上が期待できるエラスティック光ネットワークに注目が集まっている.一方,次々と新たな光パス要求が到着あるいは既存の光パスが削除されるようなエラスティック光ネットワークでは,スペクトルの断片化に対処するために,既存の光パスの更新を考慮する必要がある.マルチコアファイバを用いたエラスティック光ネットワークにおける光パスの更新を考える際に,更新中に発生するコア間クロストークが問題となる.光パス更新中にクロストークしきい値を超えるクロストークが発生した際には,通信品質の低下が発生する.本論文では,マルチコアファイバを用いたエラスティック光ネットワークにおける光パス更新モデルを提案する.提案モデルでは,光パス更新時に発生するコア間クロストークを考慮する.2段階更新法を用いた光パス更新モデルを検討し,整数線形計画問題として定式化する.また,計算時間を短縮するための発見的アルゴリズムを開発する.性能評価では,整数線形計画問題を解く場合(最適化アプローチ),発見的アルゴリズムを用いる場合(ヒューリスティックアプローチ),及びコア間クロストークを考慮しない場合(ベンチマークアプローチ)について,更新が完了するまでのラウンド数と計算時間の二つの側面に基づいて評価する.提案モデルに基づくアプローチでは,コア間クロストークを考慮することにより,ベンチマークアプローチと比較してラウンド数が最大で66.7%増加した.また,ヒューリスティックアプローチでは最適化アプローチと比較してラウンド数が最大で2.6%増加した.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581412163982976
  • DOI
    10.14923/transcomj.2023jbp3023
  • ISSN
    18810209
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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