VLF帯大地-電離圏導波管伝搬の時間変動を用いた静穏時下部電離圏の電子密度同定

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タイトル別名
  • An Identification of Ambient Electron Density Profile in the Lower Ionosphere by Using a Temporal Variation of VLF Earth-Ionosphere Waveguide Propagation

抄録

電離圏下部(高度60-90 km,D層)の電子密度を常時定点観測する手法として,Very Low Frequency (VLF; 3-30 kHz)帯電磁波を用いる手法が研究されている.本研究では,既存のVLF帯送信局が送信している電磁波を複数地上観測点で計測し,その受信電界強度の時間変動を利用して電子密度を同定する方法を提案する.実際のD層電子密度は未知であるため,提案手法の有効性を数値的に検証する.JJI送信局(22.2 kHz)の放射電界をFinite Difference Time Domain (FDTD)法で計算し,その時間変動を求めることで仮想的な観測値を生成した.この仮想的な観測値から,FDTD法を用いた電子密度の時間変動を復元する逆問題を最適化問題として解き,電子密度の時間変動を求めた.復元の結果,22.2 kHzの大地-電離圏導波管伝搬に影響を与える電子密度の範囲である Ne = 2.7 × 106-1.6 × 108 m-3 に対しては高度誤差1 km以内で同定できることが分かった.

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581412163987328
  • DOI
    10.14923/transelej.2023stp0002
  • ISSN
    18810217
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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