Gilteritinibが奏効した中枢神経浸潤を伴う急性骨髄性白血病

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書誌事項

タイトル別名
  • Acute myeloid leukemia with central nervous system involvement successfully treated with gilteritinib

抄録

<p>【症例】69歳女性。【主訴】発熱,咳嗽。【現病歴】発熱,咳嗽のため受診した前医で白血球増多を指摘され,精査目的に当院紹介となった。【経過】骨髄検査の結果急性骨髄単球性白血病と診断した。寛解導入のためCAG療法を開始したが,day27の骨髄検査では芽球は減少せず,治療抵抗性であった。加えて四肢麻痺が出現し,髄液検査で中枢神経浸潤を認めた。FLT3-ITD変異陽性により,gilteritinibを導入しつつ抗がん剤の髄腔内注射も行ったが高度の粘膜障害のため2回で中止した。以降はgilteritinibのみで血液学的寛解を達成し,中枢神経症状も改善した。【考察】中枢神経浸潤を伴うAMLの治療においては,髄腔内注射の効果が示唆されているが,論拠に乏しい。他方gilteritinibは中枢神経浸潤を伴うFLT3変異陽性AMLに奏効したとの報告があり,本症例における中枢神経病変の寛解維持は同剤の中枢神経への移行を示唆するものと考える。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 65 (4), 231-236, 2024

    一般社団法人 日本血液学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581456538801280
  • DOI
    10.11406/rinketsu.65.231
  • ISSN
    18820824
    04851439
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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