免疫関連有害事象の早期診断のため尿糖自己測定が有用であったニボルマブによる1型糖尿病の1例

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書誌事項

タイトル別名
  • Early Detection of Type 1 Diabetes Mellitus Due to Nivolumab by Self-measurement of Urinary Glucose Levels in a 71-year-old Woman

抄録

<p>症例は71歳女性.68歳時食道癌術後再発あり,ニボルマブ投与を開始した.初回投与時より,免疫関連有害事象(immune related adverse events:irAE)による糖尿病発見目的に尿糖自己測定を指導した.22クール投与後より尿糖陽性が持続し,全身倦怠感を自覚し受診した.随時血糖352 mg/dL,HbA1c 6.6 %,随時血中CPR 0.7 ng/mL,尿ケトン±,アシドーシスは認めないが,1型糖尿病を疑いインスリンを導入した.その後,化学療法を変更しステロイドを前投与され,糖尿病ケトアシドーシスを発症し,即日入院となった.血中・尿中CPR感度未満で,irAEによる1型糖尿病と診断した.当院では免疫チェックポイント阻害薬治療時,糖尿病早期発見のため,尿糖自己測定を指導している.これにより1型糖尿病の発症を早期に捉え,重症化を予防できる可能性があり報告する.</p>

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 67 (4), 173-180, 2024-04-30

    一般社団法人 日本糖尿病学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581456540244352
  • DOI
    10.11213/tonyobyo.67.173
  • ISSN
    1881588X
    0021437X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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